遮熱効果を得られるバートル空調服を水洗いする方法やファンの衛生管理について
2021-12-15
空調服は外気の影響を大きく軽減できる作業服として広く普及しています。特に気温が急激に上昇する夏季は熱中症などの健康被害に見舞われるリスクが増大するため、体調管理を適切に行う意味でも空調服は必須と言えるでしょう。
一方で扱い方を誤ると空調服の効果が得られなくなるので注意しなければいけません。ここではバートル空調服の特徴や衛生管理の方法についてお伝えします。
空調服を着ると涼しく感じる理由
空調服は気温が高い環境でも暑さを感じることなく、快適に活動ができる作業服というイメージがあります。実際に屋外での作業に従事する人が空調服を愛用するケースが多く、熱中症など暑さが原因の健康被害抑止に効果的と高く評価されています。
空調服は風を衣服の内部に送り込むファンが付いていますが、外気をそのまま送り込んだ風には体を冷やす効果はありません。風を送るのは体と衣服の間に空気の層を作り、外気の熱を遮断させるのが目的です。空気の層が形成されると熱が伝わりにくくなり、外気が高温でも体が暑さを感じなくなるのです。
結果、汗が噴き出る程の気温の中でも快適に体を動かすことができます。また、常に空気の流れが生じることで表皮に浮き出た汗がすぐに蒸発するのも涼しく感じる理由です。暑さを感じると汗が出るのは蒸発の際に生じる気化熱が関係しています。
汗が蒸発するのは液体が気体に変化する現象ですが、その際に周囲から熱を吸収します。結果、一時的に低温の状態になって涼しく感じるのです。空気の流れが生じている環境では液体は蒸発しやすくなりますが、空調服は衣服の中に空気の流れを作ることで汗の蒸発を促し、気化熱による涼しさをもたらしています。
空調服に求められる機能性の詳細
空調服は作業服の一種なので、何よりもまずは生地が頑丈であることが求められます。体を頻繁に動かすとその部分の生地が早く傷みますが、頑丈な生地で作られている作業服は一般的な衣服よりも長持ちします。また、頑丈な生地は体を保護する役割もあるので、固い物や鋭く尖った物を扱う作業に従事するなら作業服一択と言っても過言ではありません。
空調服の場合、生地が頑丈であることは破れを防ぐ意味もあります。一般的な作業服も破れにくい生地が使われていますが、空調服の場合は気密性を保つことが大きな理由です。空調服は空気の層を作って外気の熱を遮る仕組みなので、生地が破れていると空気が漏れてしまい、遮熱性が損なわれてしまいます。
そのため、空調服は作業服の中でも特に頑丈で破れにくい加工が施された生地を使っているのです。一方で生地を頑丈にすると伸縮性が低下し、着心地が悪くなる問題が生じます。
その点、空調服は生地の作りが工夫されているので、気密性を保ちつつ体の動きを妨げない伸縮性も併せ持っています。このような加工は高度な技術が必要なので、空調服は一般的な作業服よりもやや割高です。気軽に何着も買い揃えるのは容易ではありませんが、高温の環境でも快適に作業を行うなら空調服が最適な一着と言えるでしょう。
衣服の専門会社が作った高品質の作業服
1958年に衣料用の繊維製品を作る会社としてスタートしたバートルは長年にわたって構築したノウハウを基に、快適な作業服の作成に取り掛かりました。作業服を扱う業者や着用する機会が多い仕事に従事している人の間では古くからバートルの作業服は品質が高く、快適に着こなすことができると好評でした。
そのため、空調服も市販される前から質の高さを期待されていたのです。
前評判通り、バートルの空調服は体の動きを妨げない機能性と高い遮熱性を両立させた上質な一着になりました。衣服の着心地だけではなく、風を送り込むファンの性能にもこだわっているバートルの空調服は初心者からベテランまで、幅広い層に支持される一着と言えるでしょう。
空調服を選ぶ際のポイント
バートルをはじめ、様々な衣料メーカーが独自の工夫を凝らした空調服を販売しています。外気の熱を遮るために高い気密性を持たせている点は共通していますが、生地の伸縮性や紫外線のカット、汚れを簡単に拭き取ることができるコーティング加工など製品ごとに違いがあるので選ぶ際は注意が必要です。
空調服に使われている生地は大別すると綿と化学繊維の二種類があり、それぞれに長所と短所があります。綿の生地は摩擦や引っかけに強い他、火花に触れても燃えにくいのが特徴です。鋭く尖った物を扱う仕事や溶接など火花が生じる仕事に向いています。
反面、綿はやや重く、水を吸ったら乾きにくい欠点もあります。洗うとシワや色落ちが生じやすいのも綿ならではのデメリットです。ポリエステルやナイロンなど化学繊維は安価で量産できる他、繊維を細く加工できるので高い気密性を保つことができます。
また、軽量でもあるので空調服には最適な素材と言えるでしょう。しかし、化学繊維は刺激に弱く、燃えやすいのが欠点です。摩擦熱でも繊維が溶けて穴が生じてしまうので、作業環境によっては生地が早く劣化します。空調服を選ぶ際は従事する作業内容を考慮するのが満足できる結果を得る秘訣です。
家庭でできる空調服のお手入れについて
空調服も他の作業服と同様、埃や汗などの汚れが付着します。そのまま放置するのは衛生面で問題がある他、汚れの成分によって生地が傷む可能性もあることから速やかな対処が欠かせません。市販されている空調服のほとんどは家庭用の洗濯機による水洗いが可能です。
空調服の生地は頑丈に作られているので、家庭用の洗濯機で洗う程度の刺激にはほとんど影響されません。一方で生地の材質によってはシワや色落ちに見舞われることもあるので、空調服に付いているタグの記載内容を確認してから洗うのが正しい手順です。
また、空調服のファンは精密機器なので水洗いはできません。事前に空調服から取り外し、目立つ汚れを拭き取るのがファンの正しいお手入れ方法になります。すき間に入り込んだ汚れを取り除くためにファンを分解するのは故障や感電の原因になるので絶対に行ってはいけません。
バートルなど空調服を扱う衣料メーカーはファンを消耗品と見なし、定期的な買い替えを推奨しています。ファン単体での販売を行っているので、汚れが多く付着して性能が低下したファンは新品に買い替えるのが賢明でしょう。
空調服を上手に扱うのが長く愛用する秘訣
外気の熱を遮断できる空調服は過酷な環境での作業に欠かせませんが、長く愛用するなら生地の材質を確認して選ぶことが大切です。また、風を送り込んで空気の層を作るファンは常に良好な状態を保つ必要があります。汚れの付着などでファンの性能が低下すると遮熱効果が得られません。
ファンを定期的に買い替えるなど、空調服の遮熱効果を損なわないための心構えが重要になります。